「風邪でもPCR検査で陽性になる」はある?その原因・メカニズムを解説

PCR検査について巷では「風邪なのにPCR検査で陽性と判定された」という声が上がっています。
信頼できる検査と思っていたPCR検査でそんなことが実際にあれば由々しき事態!不安に思う方も多いことでしょう。

そこでここでは「風邪でもPCR検査で陽性」はあるのかについて、原因・メカニズムと合わせて解説していきます。



「風邪でもPCR検査で陽性になる」はあり得る

PCR検査は、調べようと思った対象(この場合新型コロナウイルス)が細胞内で増殖しているかどうかを調べる検査ですので、ほかの対象(別のウイルス)に対して『陽性』となることはまずありません。

しかし、それでも風邪でPCR検査の結果が陽性になることはあります。

その理由としては、『PCR検査は、体内にある”現時点”の新型コロナウイルスのDNAを調べるものだから』です。
これを言い換えると、

新型コロナウイルスに感染していなくても、

  • ごく微量の新型コロナウイルスがある状態
  • 既に治癒している(ほかの人にうつす可能性は低い)が新型コロナウイルスの残骸が体内に残っている状態

であれば、専用の薬液を使ってDNAを増幅させるPCR検査にかかると『陽性』と出てしまうということ。

具体的には、

  • たまたま新型コロナウイルスが付着した部分を検体として採取した場合
  • 体内に新型コロナウイルスがあるけれど自己免疫で抑えて感染していない場合
  • 過去に感染していたが今は治り、ウイルスの死骸等が残っていただけの場合

などにもPCR検査で『陽性』となるのです。

そして、その状態で風邪をひいてしまい「新型コロナウイルスかな?」と思ってPCR検査を受ければどうなるか・・・それは明らかですね。
『風邪なのにPCR検査で陽性』ということになってしまうのはこのためなのです。

PCR検査の精度は100%ではない

もう1つ考えられる理由として挙げられるのは、PCR検査の精度は100%でないということです。

抗原検査(定性・定量)に比べて精度が高いといわれているPCR検査ですが、残念ながらその精度は100%ではありません。
現在、実施されている検査ツールの中ではPCR検査は最も精度が高い検査ではありますが、それでもPCR検査の精度は実際は70%程度と言われています。

PCR検査の精度は100%=万能ではありませんし、人為的なミスなど何らかの原因によっても実情とは異なる結果(偽陰性・偽陽性)が出てしまうのも仕方がないことではあるのです。

(参照:日本疫学会

陽性=感染ではない。引き続き適切な感染症対策を

また、勘違いしている人も多く、混同されて用いられていることも多いのですが、陽性と感染は同じものではありません。

  • 陽性=体内に新型コロナウイルスがある
  • 感染=体内にウイルスが侵入し増殖している

そのため、上記の原因で「風邪でもPCR検査で陽性判定が出た」といっても慌てることはありません。
感染していなくても検査時点での自分の状態で『陽性』と出ることもありますし、人が行うことですからミスもあります。また、『陽性』と出ても『感染』ではありません。

大事なことは、その判定結果に慌てたり騒いだりすることなく、ひとまず念のため自分の体調を慎重に見つつ、人にうつさないための対策をしっかり取り続けることです。

ウィズコロナの今、これ以上の感染拡大を防ぐには一人ひとりの心がけ・対応が何よりも重要です。
「PCR検査でもこういうケースはある」と理解し、今後も三密回避・マスク・手指消毒など正しい感染症対策を取り続けましょう。

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