無症状なのに抗原検査キットで陽性!?その後の対応を解説

新たな変異種・オミクロン株は、これまでの変異種とかなり異なる特徴をもっていることがわかっています。

あっという間に広がった感染力の強さからほかの変異種よりも感染しやすいという伝播性の高さも大きな特徴ですが、それ以上に注目されているのが重症化しづらく無症状の方も多いという点です。
その結果、無症状であっても新型コロナウイルス抗原検査キットで検査してみたら『陽性』だったというケースも多発しています。

そこでここでは、抗原検査キットで無症状でも陽性だった場合どうすればよいのかについて解説します。



重症化リスクが低い・無症状が多いオミクロン株

オミクロン株に感染した場合、これまでのデルタ株などの変異種と比べると重症化するリスクが低い傾向にあることがわかっています。
英国の報告によると、他の変異種と比べて入院(一晩以上)のリスクは40~45%ほど低く、デンマークの報告でも入院率が約1/3程度。

また、新型コロナウイルス・オミクロン株に感染しても、のどの痛みや発熱などの症状が全く出ない無症状者が多いのも大きな特徴です。

そのため、症状は全くないものの、周囲に感染者が出た・帰省や旅行をするなどの理由で念のため抗原検査キットで検査をしたら陽性だったというケースも少なくありません。

そしてこれがオミクロン株の流行が長引く大きな理由の1つでもあります。
新型コロナウイルスの感染を疑う明らかな症状が出ればすぐに抗原検査キットを使用してチェックすることができ、ほかの人に広げる前に隔離・治療等の対策を速やかに行うことができます。が、無自覚の無症状感染者が後を絶たないために対策が後手後手に回ってしまうのです。

混同注意!『陽性者』≠『感染者』

抗原検査キットで無症状なのに『陽性』と出た場合の対処法の解説の前に、理解しておきたいのが『陽性者』と『感染者』は異なる・別のものということです。

『陽性者』は、検査の結果、体内にウイルスがあるとわかった人のこと。
ウイルスが体内に侵入して増殖してはじめて『感染者』となります。

体内にウイルスがあると抗原検査キットで判明(陽性)したものの、免疫機能の働きで新型コロナウイルスが増殖していない、もしくは、たまたま吸い込んだ新型コロナウイルの断片が検体内にあって反応しただけといったケースもあり、無症状の『陽性者』が必ずしも全員ウイルスに感染している『感染者』とは言えないのです。

つまり、抗原検査キットで検査してみたら『陽性』と出た=即『感染者』とはなりません。

現在、『陽性者』と『感染者』を混同し発表される数字に振り回されている状況ですが、違いをしっかり理解しておきましょう。のどの痛みや発熱など全く自覚症状はないものの、抗原検査キットを使って検査をしたら『陽性』であることが判明した場合について解説します。

無症状でも抗原検査キットで陽性と出たときの対処方法

無症状で抗原検査キットで検査した結果、『陽性』となっても慌てる必要はありません。
ただ、そのままではほかの人に感染させる危険性があるので、その後の行動を正しく行うことが重要です。

まず、抗原検査キットでの結果が『陽性』と出たら、新型コロナウイルス感染症に感染しているかどうかを確認するためにかかりつけ医や最寄りの医療機関で医師の診断を受ける必要があります。

そこでも『陽性』と判定された場合は『無症状感染者』となり、検体採取日の翌日から7日間自宅待機が必要となります。

  • その療養期間中は、次のように行動を。
  • 外出を控える・自宅内でも最小限の行動にとどめる
  • 小まめな手洗い、定期的な部屋の換気(1時間に2回程度)
  • その家族など同居人も不要不急の外出を控える
  • 外部からの不要不急の訪問は断る
  • 毎日、体温測定を行うなど自身の健康状態の観察を行う
  • 保健所等からの健康状態の確認を受ける
  • 飲酒・喫煙を控える

ただし、療養期間中に37.5度以上の発熱、咳・たん・鼻づまり・鼻汁・咽頭痛・頭痛・倦怠感などの風邪症状、下痢などの消化器症状、味覚・嗅覚障害などの症状が出ることも。
その場合は、発症日の翌日から10日間かつ症状軽快後72時間が経過していることが確認されるまで自宅療養の期間が延長となるのでご注意ください。
症状がさらに悪化するようなら速やかに保健所に連絡をして治療を受けてください。

オミクロン株を侮るのは危険。今後も感染症対策をしっかりと

オミクロン株は重症化しにくいから感染しても大丈夫と考えるのは危険であることを改めて理解しておくことが重要です。

年齢や基礎疾患などによっては重症化する可能性も高く、最初は無症状・軽症であっても急激に症状が発生・悪化する重症化するリスクも決してゼロではありません。

今後も手洗い・うがい、マスク、三密回避など基本的な新型コロナウイルス対策をしっかり行い、抗原検査キットでチェックをしながらこれ以上の感染拡大を一人一人が防ぐようにしましょう。

 

 

 

 

 

 

 

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