マイコプラズマ肺炎とは?抗原検査キットで調べられる?影響は?

3年ぶりの規制なしのゴールデンウィークが終わった今、新型コロナウイルスの感染が全国的に再び広がるのではと懸念されています。
そんな中、新型コロナウイルスと似た症状を起こすマイコプラズマ肺炎にも注目が集まっています。

そこでここでは、マイコプラズマ肺炎についての説明と合わせて、新型コロナウイルスとの違いや抗原検査キットについて解説していきます。



マイコプラズマとは?マイコプラズマ肺炎とは?

Illustration background of pneumonia epidemic situation

マイコプラズマとは細菌の一種です。
マイコプラズマに感染すると呼吸器感染症の1つであるマイコプラズマ肺炎を引き起こします。
マイコプラズマ肺炎は、2~3週間の潜伏期間後、まず発熱・だるさ・頭痛など一般的な風邪症状が現れ、発症後に咳などの呼吸器症状が現れ、1か月ほど咳が続くのが一般的な症状です。
その他には、のどの痛み・声のかすれ・下痢や嘔吐・胸の痛み・発疹など様々な症状が起こることも。

ちなみに、マイコプラズマ肺炎は重篤な症状は現れにくい感染症ともいわれていますが軽視するのは危険です。
重症化した場合、細気管支炎や中耳炎、肝炎、膵炎、関節炎、髄膜炎などの合併症を引き起こすケースもあるので注意が必要です。

比較的、マイコプラズマ肺炎は小児や若い世代によくみられますが(発症者の約8割は14歳以下)、成人が発症すると小児よりも重症化しやすいので気を付けるに越したことはありません。

マイコプラズマ肺炎の治療は、細菌であるマイコプラズマに対する抗生剤を使った薬物治療が行われます。

市販の風邪薬では治療できないので、「風邪かな」と自己判断するのは禁物。
また、抗菌薬の他に、熱を下げる解熱剤、咳を軽くする咳止めなどのつらい症状を和らげる薬物治療も併用されることが多いです。
重症化した場合は入院治療を受けることになります。

マイコプラズマと新型コロナウイルスの症状は似ている

Coronavirus COVID-19 Microbiology And Virology Concept Panoramic Image

マイコプラズマに感染しマイコプラズマ肺炎を発症した場合に起こる症状は、新型コロナウイルスとよく似ています。
特に、オミクロン株はのどの痛み・発熱・だるさ・咳などの症状がある人が多いため混同されがち。
発熱・のどの痛みなどがあり、病院で診察を受けたところ、新型コロナウイルスに感染していたのではなくマイコプラズマ肺炎にかかっていたというケースも少なくありません。

しかし、新型コロナウイルスの感染と比べ、マイコプラズマ肺炎は長引く空咳と頑固な発熱という特徴があるので覚えておくとよいでしょう。

マイコプラズマと新型コロナウイルスは抗原検査キットでチェックが可能

The concept of examination and treatment of the lungs .

よく似た症状が出るマイコプラズマ肺炎と新型コロナウイルスですが、もしどちらかの感染を疑う症状が出た場合、抗原検査キットを使えば検査が自宅で簡単にできます。

新型コロナウイルスの抗原検査キットは、新型コロナウイルスの構成成分であるタンパク質(抗原)を、ウイルスに特異的な抗体を用いて検出する検査方法です。
新型コロナウイルス抗原検査キットはすでに使用したことがある方も多いことでしょう。

それと同様に、あまり知られてはいませんが、マイコプラズマ肺炎の感染の有無を調べるマイコプラズマ抗原検査キットもあります。

これまでマイコプラズマ肺炎の診断には主に医療機関でIgM抗体価の測定や遺伝子検査(LAMP法)が行われてきましたが、簡易性・迅速性に劣るというネックがありました。
しかし、マイコプラズマ抗原検査キットが登場し、これを使えば医療機関にかかる前に迅速に自宅で調べることができるように。

使い方も、新型コロナウイルス抗原検査キットと同じです。
検体(咽頭ぬぐい液)を採取し、検体希釈液に混ぜたものをテストデバイスに滴下して15分程度で判定が可能です。

新型コロナウイルスもマイコプラズマも正しい感染症対策で防ごう

咳をする高齢男性 

マイコプラズマ肺炎は飛沫感染と接触感染によって感染者からうつる病気です。
潜伏期間が長く、新型コロナウイルスと似ている症状が出ることから、今のコロナ禍の中で厄介でややこしい病気の1つではあります。が、正しく診断され、適切な治療を受けることでちゃんと治せる病気ですのでそれほど不安に感じる必要はありません。

新型コロナウイルスから身を守る方法として定着している3密の回避・マスクの着用・手指消毒・うがいを徹底することはマイコプラズマ肺炎の感染を防ぐ上でも有効ですから今後も続けていきましょう。

しかし、咳や高熱などなんらかのウイルスや細菌の感染を疑う症状が出た場合は、なるべく早く新型コロナウイルス抗原検査キットやマイコプラズマ抗原検査キットを活用しましょう。

 

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