コロナの水際対策は現在どうなっている?

新型コロナウイルスの発生から3年ぶりに行動制限のない年末年始を経て、国内や海外旅行を楽しむ人がますます増えています。
ヨーロッパでは入国制限の解除が進み、多くの国々でコロナウイルスが発生する前と同様の入国が可能となっていますし、日本も1日の入国者上限数が撤廃され海外からの渡航者も一気に増えています。

このように国内外で人の行き来が活発化している今、気になるのが中国の感染爆発やアメリカで拡大している新たな変異種などの海外の感染状況、それらに対する日本の水際対策です。

そこで今回は、現在日本では新型コロナウイルスに対してどのような水際対策が行われているのかを解説していきます。



日本の水際対策は「Visit Web Japan」

入国手続オンラインサービス Visit Japan Web|デジタル庁のプレスリリース

コロナ禍における水際対策の一環として日本への入国の際に導入されているのが、2022年11月1日からスタートした「Visit Web Japan」サービスです。

「Visit Web Japan」は、日本に入国する外国人や帰国する日本人が、主要空港(成田国際空港、羽田空港、関西国際空港、中部国際空港、福岡空港、新千歳空港、那覇空港)での検疫(ファストトラック)・入国審査・税関申告の3つの手続きをWeb上でまとめて事前登録できるサービスです(※ファストトラックは全ての空港・港で利用が可能)。

「Visit Web Japan」の中でも水際対策で重要なのが検疫(ファストトラック)です。
海外から日本に入国する際に、その都度空港で行っていた検疫手続き(質問票・出国前72時間以内の検査証明書、または、ワクチン接種証明書)を事前に日本入国前にウェブで行うことでスムーズな入国を図るとともに、入国者のワクチン接種状況や健康状態の管理ができるようになっていす。

ちなみに、検疫(ファストトラック)を利用しない場合は、到着後に空港で陰性証明書やワクチン接種証明書等の書類確認を行う必要があるため、検疫手続きに時間が掛かる可能性があります。
空港での感染を防ぐためにも、事前に登録しておきましょう。

「Visit Web Japan」の利用方法

水際対策として重要な役割を担う「Visit Web Japan」の利用方法はとても簡単です。
新規アカウントからアカウントを作成し、本人情報や旅行の予定を登録後、検疫(ファストトラック)の登録や、海外で購入した申告が必要なものを登録する税関申告を指示に従いながら入力していくだけです。
日本に到着したら「Visit Web Japan」上の画面・QRコードを見せるだけなので是非事前にご登録を。

【入国前の手続き】

  • アカウント作成しログイン
  • 利用者情報の登録
  • スケジュールの登録
  • 必要な手続きの情報登録

【必要な手続き】

①検疫手続(ファストトラック)
パスポート
質問票Web
ワクチン接種証明書
出国前72時間以内の検査結果証明書
上記4つの項目が全て「審査済み」になっていることを確認し、検疫(ファストトラック)QRコードのスクリーンショットを撮っておきます。日本入国審査時に提示が必要となります。
②入国審査 ※日本人は申請不要
③税関申告の手続き
「携帯品・別送品申告」から必要事項を入力し、QRコードのスクリーンショットを撮影します。

【日本到着時の手続き】

QRコードの表示

【必要なもの】

インターネットにアクセス可能なスマートフォン等、パスポート、証明書(ワクチン接種証明書・出国前72時間以内の検査陰性証明書)

【注意点】

検疫(ファストトラック)・入国審査(日本人は不要)・税関申告それぞれのQRコードをスクリーンショットで撮影しておく
日本到着予定時刻の6時間前まで(船舶ご利用の場合は出航24時間前まで)に登録しておく

詳しくは、デジタル庁(Digital Agency)|Visit Japan Web(入国手続オンラインサービス)をご覧ください。

感染爆発中の中国・マカオからの入国者に対する水際対策

Chinese flag

ゼロコロナ政策を大幅に緩和した中国。その結果、2022年12月8日から2023年1月12日とわずか1か月余りで約6万人ものコロナ関連死があったとの中国側の発表に世界に激震が走りました。

中国の感染拡大を受けて、日本でも水際対策の一環として2023年1月12日以降から中国本土からの入国者(7日以内に渡航歴がある場合 及び 中国本土から直行便での入国者)・マカオからの直行便での入国者には「Visit Japan Web」に加えて「出国前72時間以内に受けた検査の陰性証明書の提出」と「入国時検査」を行うという特別な措置が行われることになりました。
(そこで検査結果が陽性だった場合は、検疫所長の指定する宿泊療養施設等での療養が必要となります。)

ただ、中国からの入国者に対する日本の水際対策を厳重にしても、中国の水際対策が撤廃されたことで多くの中国人が来日しています。また、中国の旧正月「春節」のタイミングでさらに多くの人が来日することが予想され、国内でも不安を持つ人が増えています。

また、国外の新型コロナウイルスの問題は中国だけではありません。
アメリカで急速に拡大している新たな変異株『XBB.1.5』は免疫回避力が高く、ワクチンが効きづらいといわれていますが、アメリカからの入国に対する特別な水際対策は現在のところ実施されていません。

新型コロナウイルスの変異を止めることも、人の移動にブレーキをかけることもできない今、日本の水際対策はギリギリの瀬戸際に立っているといっても過言ではありません。

そんな中で私たちができるのは地道な感染症対策を取り続けることだけです。不用意な行動を控え、手指消毒・マスク・三密回避を徹底し自分や大切な人を守るようにしましょう。

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