コロナ禍から三年。海外渡航緩和措置はどうなった?

日本を含め海外の国々で海外渡航の条件が次々に緩和され、海外旅行を楽しむ日本人も増えています。

新型コロナウイルスの影響で行きにくかった海外渡航の条件緩和は、海外旅行好きの人やビジネスパーソン、留学を考えている人にとっては嬉しい限りですが、注意すべき点もいくつかあります。

そこでここでは海外各国の状況と合わせて、現在日本に対してビザ発給停止措置を行っている中国との状況、海外渡航前のワクチン3回接種の必要性について解説していきます。



日本からの渡航者・日本人に対する各国・地域の入国制限措置

新型コロナの陰性証明、パスポートを持って海外旅行オーストリア

2023年1月13日時点での日本からの渡航者・日本人に対する各国・地域の入国制限措置については、外務省の『海外安全ホームページ』の『新型コロナウイルスに係る日本からの渡航者・日本人に対する各国・地域の入国制限措置 及び入国に際しての条件・行動制限措置』で115か国の情報を確認することができます。 

現在の海外各国の入国制限措置は実に様々です。

例えば、お隣の韓国では出国72時間前までのK-ETA(韓国電子旅行許可制度)HP上等で申請・許可が必要となっており、全ての入国者に対して健康状態質問書及び特別検疫申告書の作成、入国場検疫での発熱チェック、韓国国内滞在住所及び連絡先(携帯電話)の提出等を求められるのに対し、キューバでは入国時に無作為のPCR検査が実施されるのみとなっています。

その一方で、ヨーロッパの多くの国ではワクチン接種の有無・回数に関わらず出発前検査(陰性証明書)・現地での隔離も不要となるなどコロナ禍前と同じように旅行を楽しめるようになっています。また、タイやモンゴルなどの東南アジアの国々やオーストラリア等でも続々と渡航条件が緩和されています。

ただし、新型コロナウイルスに対する各国の対応策は感染状況によって流動的であるため、渡航時には今と条件や制限が変わっている可能性もあります。海外渡航時には目的の国のホームページや各国在京大使館に確認するなど最新の情報を入手するようにしましょう。

中国:日本人へのビザ発給を一時的に停止中

パスポートと飛行機

以前と比べて比較的自由に海外旅行が楽しめるようになりつつある中、外交上の問題で渡航が困難になっている国(中国)もあります。

 

ゼロコロナ政策をやめた中国国内の新型コロナウイルスの感染爆発を受けて、日本政府が中国本土やマカオからの入国者に対する水際措置を強化したところ、中国が猛反発。

2023年1月10日から中国を訪れる日本人へのビザの発給を一時的に停止しています。

 

日本は中国からの入国者に対する水際対策を強化しただけであり、中国人の訪日ビザの発給を制限してはいません。「対等性に欠ける」と日本政府は抗議してはいますが、現在のところ(1月17日時点)中国側のビザ発給停止措置が撤廃される気配はありません。

 

中国への渡航(旅行・ビジネス・留学等)を考えていた人にとっては中国の報復的措置は青天の霹靂ではありますが、外交上の問題であるため、残念ながら様子を見るしかない状況となっています。

 

海外旅行前にワクチン接種3回以上完了を

注射イメージ ワクチン接種

新型コロナウイルスの影響で行きにくかった海外ですが、条件が緩和されて渡航できる国も多くなりました。その一方で、スムーズな帰国のために海外渡航前に日本人が済ませておきたいのがワクチンの3回接種です。

 

現在、ワクチン接種を入国の条件としていない国も多くあるため、ワクチン3回接種は特に意味がないように思われます。が、ワクチン3回未接種者の場合、日本への帰国時に少々手続きが面倒になるという問題が起こります。

 

日本では、海外からの帰国者に対しても水際対策の一環として「Visit Web Japan」の検疫(ファストトラック)にて「検査証明書」または「ワクチン接種証明書」の登録を必要としています。

ワクチン3回接種済みの方はその情報を「Visit Web Japan」の検疫(ファストトラック)に入力すればOKですが、ワクチンの3回接種を行っていない方は現地出発72時間以内に受検した検査の陰性証明書を「Visit Web Japan」検疫(ファストトラック)に登録をしなければなりません。

 

提出する検査証明書の様式については特に指定はありませんが、氏名や生年月日などの必須項目が日本語または英語で記載されている必要があります。

証明書のフォーマットは、厚生労働省のホームページにある『【水際対策】出国前検査証明書』にてダウンロードできるのであらかじめプリントアウトし、現地の医療機関に提出して証明書を作成してもらうようにしましょう。

 

ちなみに、有効なワクチン接種証明書又は検査証明書のいずれも提示できない方は、検疫法に基づき原則として日本への上陸が認められません。

また、出発国において搭乗前にワクチン接種証明書又は検査証明書のいずれも所持していない場合には、航空機への搭乗を拒否されます。

 

現地や帰国時のトラブルや手間を防ぐためにも、海外渡航をする前にワクチン接種3回以上を済ませておくこと、「Visit Web Japan」検疫(ファストトラック)にワクチン接種証明書を登録しておくことをおすすめします。

 

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