現在開発が進められている国産新型コロナウイルスワクチンの最新情報

日本での新型コロナウイルス新規感染者数が夏に入り急増しています。
7月末には日本が直近1週間の感染者数が世界最多となるなど、感染拡大が止まらない未曾有の状態に。

そんな中、改めて注視されているのがワクチンです。
日本でもすでに多くの人がワクチンを接種していますが、その現状・データと合わせて、現在開発が進められている主な国産ワクチンの最新情報を解説します。



 

現在の日本のワクチン接種状況

Healthcare cure concept with a hand in blue medical gloves holding Coronavirus, Covid 19 virus, vaccine vial

2022年7月12日の公表時点で、国内の新型コロナウイルスワクチン総接種回数は2億8768万1529回となっています。
1回以上接種した人は人口の82.0%、2回の接種を終えている人は80.9%、重症化リスクが高いといわれる高齢者では93.0%が1回以上の接種を受けています。

ワクチンは一度接種すれば効果がずっと持続するものではなく、時間の経過とともに低下していきます。
2回目のワクチン接種後は半年程度効果が持続すると考えられため、2021年12月から3回目の接種がスタートしており、2022年7月12日公表時点で3回目の接種回数は7879万6122回・接種率は62.2%となっています(65歳以上の高齢者では90.0%)。

それでも続く感染拡大を受けて、60歳以上の人や18歳以上で基礎疾患を持つ人、重症化リスクが高いと医師が認める人を対象として4回目のワクチン接種が行われています。
4回目の接種を受けたのは7月12日公表時点で267万9446人。
そのうち高齢者は260万6983人であり、対象となる高齢者に占める接種した人の割合は27.3%にとどまっています。
また、第七波の急激な感染者数の増加により、7月22日から4回目接種対象が医療従事者や介護職員などにも拡大されています。

また、国民のワクチン接種対象が子供にまで拡大されています。
2022年1月にはファイザー製のワクチン接種が5~11歳にまで拡大され、2月から接種がスタート。
7月12日公表時点で小児の接種回数は269万1030回、1回以上接種したのは139万7617人(接種率18.%)、2回目が完了した人は129万3413人(接種率17.5%)となっています。

厚生労働省関連資料

公的接種で使用可能な4種の新型コロナウイルスワクチン

Covid 19 vaccine

現在、国内で承認されているのは次の4つのワクチンです。

  • ファイザー製:mRNAワクチン「コミナティ」  
  • モデルナ製:mRNAワクチン「スパイクバックス」
  • アストラゼネカ製:ウイルスベクターワクチン「バキスゼブリア」
  • ノババックス(武田薬品工業が国内で製造・供給):組換えタンパクワクチン「ヌバキソビッド」

この4種類の新型コロナウイルスワクチンのほかに、ヤンセンファーマのウイルスベクターワクチン「ジェコビデン」も承認されていますが、現時点では公的接種の対象にはなっていません。

次々に 新たなワクチン開発が進む国産ワクチン

Male doctor wearing gloves holding syringe taking coronavirus vaccine dose from vail preparing for covid 19 vaccination for patient. Flu influenza vaccine clinical corona virus treatment close up view

新型コロナウイルスに感染した際に重症化を防ぐと接種を推奨されている新型コロナウイルスワクチンですが、副反応とくに重篤な副反応や死亡の報告が相次いだことに加え、ブレイクスルー感染の増加により、海外産の新型コロナウイルスワクチンの接種を躊躇する人も少なくありません。

そんな中、待ち望まれているのが国産新型コロナウイルスワクチンです。

すでにノババックス・武田薬品工業の国産新型コロナウイルスワクチンである組換えタンパクワクチン「ヌバキソビッド」が2022年4月から公的接種の対象となっていますが、より選択肢を広げられるよう、国内でも数多くの企業や研究機関が国産の新型コロナウイルスワクチンの開発を進めています。

現在行われている主な国内のワクチン開発情報をまとめました。

企業名 ワクチンの種類 進捗状況
塩野義製薬 組換えタンパクワクチン
  • 第Ⅰ/Ⅱ相試験を開始(2020年12月)
  • アジュバントを変更した製剤による第Ⅰ/Ⅱ相試験を開始(2021年8月)
  • 第II/III相試験を開始(2021年10月)
  • 第Ⅲ相試験(①発症予防効果検証 2021年12月、②抗体価の比較 2022年1月)
  • ブースター用試験を開始(2021年12月)
KMバイオロジクス 不活化ワクチン
  • 第Ⅰ/Ⅱ相試験を開始(2021年3月)
  • 第II/III相試験を開始(2021年10月)
  • 第Ⅲ相試験を開始(2022年4月)
  • 小児用第Ⅱ/Ⅲ相試験を開始(2022年4月)
アンジェス DNAワクチン
  • 2020年6月、9月に第Ⅰ/Ⅱ相試験を開始し、その後、2020年12月に第Ⅱ/Ⅲ相試験を開始したが、期待する効果を得られず。
  • 高用量製剤での臨床試験(第Ⅰ/Ⅱ相試験相当)を開始(2021年8月)
第一三共 mRNAワクチン
  • 第Ⅰ/Ⅱ相試験を開始(2021年3月)
  • 第Ⅱ相試験を開始(2021年11月)
  • ブースター用試験を開始(2022年1月)
  • ブースター用試験の第Ⅲ相試験を開始(2022年5月)
VLP セラピューティクス mRNAワクチン
  • 第Ⅰ相試験を開始(2021年10月)
  • ブースター用試験を開始(2022年2月)

(令和4年6月13日時点)

 

このように、現在、新型コロナウイルスワクチンの早期の実用化を目指して国内でも多数の研究が精力的に行われています。

現在主流となっている海外製ワクチンの接種を不安に思う未接種者にとっても、海外製ワクチン接種で発生した副反応により次の接種を躊躇している既接種者にとっても、国産ワクチンの選択肢が増えることは朗報。

国産新型コロナウイルスワクチンの早い承認・生産体制の確立が待ち望まれています。

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